【2026/06/26】BTC970万円台で続落・SBIがビットバンク完全子会社化/クラリティー法案7月採決へ──本日の仮想通貨ニュースまとめ

2026年6月26日(金)、ビットコイン(BTC)は前日比−1.48%の970万6,818円(約6万6,000ドル前後)で推移し、イーサリアム(ETH)は−2.67%の25万4,520円と主要アルトコインの下げが目立つ展開となった。XRPも−2.56%の169.23円と連れ安となる一方、ソラナ(SOL)は+0.23%の1万1,017円と小幅プラスを維持。全体としては米国の利下げ観測の後退と規制不透明感を背景にしたリスクオフムードが続いており、出来高は低調。本日は国内外の構造変化を示す重要ニュースが複数並んだ。SBIグループによるビットバンク完全子会社化、米クラリティー法案の採決タイムライン明確化、野村HDとサークルによるUSDC活用の即時決済構想など、中長期の業界地図を塗り替えうるトピックを中心に解説する。
チャート提供: TradingView / 詳細チャート: Investing.com ・ Google Finance
SBIグループがビットバンクを完全子会社化へ──国内暗号資産市場の再編が加速
国内大手暗号資産取引所・ビットバンクが、SBIグループの完全子会社となる基本合意書および株式譲渡契約を締結した。譲渡側にはMIXIおよびセレスも名を連ねており、手続き完了は2026年10月を予定している。(出典:CoinPost)
SBIグループはすでにSBI VCトレードを傘下に持ち、米国ではリップル社への出資でも知られる。今回のビットバンク取り込みにより、国内暗号資産取引所の預かり資産・ユーザー基盤が一段と集約される形となる。2023年のFTX破綻を機に国内外で取引所の信頼性・資本力への要求水準が上がったことが、今回の大型再編の遠因とみられる。金融コングロマリットによる暗号資産事業の内製化は、銀行・証券との商品連携や機関投資家向けサービス拡充を加速させる可能性が高い。短期的には競合他社への価格競争圧力となり得る一方、中長期的には国内市場の健全化・ユーザー保護水準の向上につながるとみられる。既存ビットバンクユーザーはサービス移行期の手数料体系や取扱銘柄変更に注視したい。
米クラリティー法案、7月13日〜8月7日が事実上の採決最終ウィンドウ
米国の暗号資産市場構造を包括的に定める「クラリティー法案(FIT21後継)」について、上院での本会議採決は7月13日から8月7日の約4週間が事実上の最後の機会となる見通しが明らかになった。この期間を逃すと、秋の中間選挙準備や議会休会日程が重なり、今会期中の成立が困難になる可能性が指摘されている。(出典:CoinPost)
クラリティー法案は、デジタル資産をSEC(証券取引委員会)とCFTC(商品先物取引委員会)のどちらが管轄するかを明確化し、業界の法的不確実性を大幅に低減する内容を含む。過去の事例を振り返ると、2023年にFIT21が下院を通過した際にはBTCが短期的に急騰した経緯がある。今回も採決通過となれば機関投資家の参入障壁低下として市場にポジティブに作用するとみられるが、修正・否決・延期のリスクも依然として残る。短期トレーダーは7月13日前後のニュースフローに警戒を要し、中長期保有者にとっては法案の内容そのものよりも「米国で規制の枠組みが整備される」という方向性の確認が重要となる。
コインエックスがイラン制裁回避の主要経路に──38億ドル超の資金フロー
ブロックチェーン分析会社TRMラボは、仮想通貨取引所コインエックス(CoinEx)が過去7年超にわたり米国制裁対象のイラン関連事業者と38億4,000万ドル超の資金フローを持っていたと発表した。(出典:CoinPost)
コインエックスは2017年創業の中堅グローバル取引所で、日本居住者への直接サービスは限定的ながらも、国際的な出来高ではそれなりの存在感を持つ。TRMラボによる今回の開示は、米OFAC(外国資産管理局)による制裁強化や取引所への規制圧力が改めて意識されるきっかけとなりうる。2023年のバイナンスへの巨額制裁金事案と構図は類似しており、コンプライアンス体制の脆弱な取引所が淘汰される流れは今後も続くとみられる。投資家・ユーザーの観点からは、利用取引所のKYC(本人確認)・AML(マネーロンダリング対策)体制の充実度を改めて確認する機会といえる。
野村HD×サークル、USDCで外貨即時決済──2027年にも日本企業向け開始へ
日本経済新聞の報道によれば、米サークル(USDC発行体)が野村ホールディングスと連携し、ステーブルコインUSDCを活用した外貨即時決済サービスを2027年にも日本企業向けに開始する見通しとなった。大規模な為替取引をリアルタイムで決済することで、企業の資金効率向上を目指す。(出典:CoinPost)
現在の国際送金は、SWIFTネットワークを通じると最大2〜3営業日を要し、その間の為替リスクや手数料が企業の資金繰りに影響を与え続けている。USDCによる即時決済が実現すれば、この非効率が解消される。野村HDという日本最大級の金融機関が前面に出ることで、規制当局との調整も円滑に進む可能性が高く、2025年の改正資金決済法施行後に整備された法的枠組みとの親和性も高い。ステーブルコインのユースケースが投機から実需へシフトする象徴的な動きであり、中長期的にはETHやSolanaなど決済レイヤーとして使われるL1・L2への需要増加につながるとみられる。
BaseチェーンでA約3時間のブロック生成障害──復旧済みも課題浮き彫り
コインベース支援のイーサリアムL2「Base」において、ブロック生成が一時的に停止し約3時間にわたる障害が発生した。その後サービスは復旧し、現在は通常稼働を確認している。(出典:CoinPost)
BaseはTVL(ロック済み総価値)がL2圏内で上位に位置し、ミームコインやDeFiアクティビティが活発なチェーンとして急成長してきた。一方、過去にも複数回の障害事例が報告されており、今回の停止はL2技術の成熟度に対する疑問を再び呼び起こす。分散型ブロックチェーンをうたいながら単一の運営主体に可用性が依存するという構造的な課題は、L2全般に共通するリスクとして認識しておく必要がある。DeFiや高頻度取引を行う短期トレーダーはチェーン障害時のリスクヘッジ手段(マルチチェーン分散など)を改めて検討したい。
本日のマーケット全体観
BTC優位性(ドミナンス)は依然として55〜57%台で推移しており、アルトコインへの積極的な資金移動は見られない。ETHの−2.67%という下げ幅がBTCの−1.48%を上回っている点は、リスクオフ局面でのアルト売り先行という典型パターンと一致する。マクロ面では、米FRBの利下げ開始が従来予測より後ずれするとの観測が強まる中でドル円は157円台後半を維持しており、円建てBTC価格の下落を一定程度緩和している。過去の類似局面として2024年4月の半減期直前調整期(BTC900万円台から一時750万円台へ下落後に反発)が挙げられ、大型規制イベント前後は短期ボラティリティが高まる傾向がある。出来高は直近1週間平均を下回る水準で推移しており、方向感の乏しい持ち合い相場が継続しているとみられる。
明日以降の注目ポイント
短期トレーダー視点では、BTCの970万円台での攻防が焦点となる。950万円を明確に割り込む場合は次のサポートライン900〜910万円を意識したい。米国時間に発表されるPCEデフレーター(個人消費支出物価指数)の数値がFRBの利下げ観測に直結するため、週末にかけての急変動に備えたポジション管理が重要となる。中長期保有者視点では、7月13日以降に本格化する米クラリティー法案の上院審議と、10月完了予定のSBIグループ・ビットバンク統合の進捗が注目点となる。法案の進展は機関投資家の資金流入に直結する可能性があり、現在の調整局面を冷静に見極める好機といえる。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の仮想通貨・金融商品への投資を勧誘・推奨するものではありません。掲載された情報の正確性には万全を期していますが、その完全性を保証するものではありません。仮想通貨への投資はご自身の判断と責任のもとで行ってください。価格は執筆時点のものであり、実際の相場と異なる場合があります。